Love you...【短編集】
[桐谷side]


「小学生…?」


「うん… わたしが桐谷に出会ったの…何年のときか覚えてる…?」



「…5年…だよな」





「そう…5年生のとき…同じクラスになったよね そのときからだよ 桐谷が慰めてくれてるのは… 」




ね?
と、雀は首をすくめて笑った。






慰められてるのは、俺のほうだ。
昔から…、
雀に出会った頃から。



雀が泣いたら、俺は彼女を慰めた。
だけど、それで俺は自分の存在価値を得てた。

雀を守る。

雀を守らなければ。

雀が頼ってくれる。


そう考えてた。










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