ドキドキパニック
美優side


「終わった〜〜!!」


やっと今日の仕事を終わらせたあたし。やっとって言ってもぴったり定時なんだけど。


遅くなったら、お父さんうるさいからね。



挨拶をして、あたしは会社を後にした。





電車に揺られること約20分。



無駄にデカイお城みたいな家に着いた。

…あたしの実家。



ん?何でこんなおっきい家なのかって?


それはまた後で♪



《美優様、お帰りなさいませ。》


この家に帰るといつもこれ。まぁ生まれてからずっとこんなだからもう慣れたんだけど…


あんまりいい気はしないな。まぁ、しょうがないか。


「お父さんかお母さん、いる?」




《はい、健一様もいらっしゃいますよ。皆様居間にいらっしゃいます。》



「ありがとう。」



健一様っていうのは、あたしのお兄ちゃん。ちょっと性格に難ありなんだけど…


『美優!!お帰りっ!!』



「健兄ちゃん、ただいま」


『大丈夫か?変なやつとかいなかったか?』




「大丈夫だよ〜」



『本当に?何かあったらすぐ俺に言えよ』



…そう。
あたしのお兄ちゃんは俗に言うシスコン。



何故ここまでシスコンになってしまったのか分かんない。


お兄ちゃんはすごい美形でカッコいいのに 彼女<あたし だから告られて振られた回数数知れず。



もったいないなぁ〜





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