ドキドキパニック
『美優…本当に行くの?』
「うん、今回はすっぽかしたりしないから安心して?」
『ううん。お母さんが心配してるのはそんなことじゃないのよ?』
「……」
『無理に行かなくて良いのよ?お母さんからお父さん説得するから。お母さんはあなたに幸せになってほしいの。素敵な恋をして、あなたの大切な人をあなたからお母さんに紹介してほしいのよ♪だから美優、ゆっくりで良いからね。お母さんは美優のこれからの人生全て、応援してるから。』
「お母さん…ありがとう。でもお見合いには行くよ。たまにはお父さんの顔立てないとね。期待は裏切るかもしれないけど…」
『大丈夫よ、後のことは美優が心配するようなこと何もないから。気軽に食事会だと思って楽しんでいらっしゃい。』
「うん!!じゃぁおやすみお母さん♪またね」
『あら、泊まっていかないの?』
「うん、明日も仕事だから。」
『まぁ残念。久しぶりに美優といっぱいお話したかったのに!!』
いつも明るくて若いお母さん。
お母さんの話で少し気持ちが軽くなった。
「今度いっぱいお話しようね!!おやすみなさい。」
玄関を開けると健お兄ちゃん。その隣には車。
『美優?帰るんだろ。送ってくよ。』
「えっ、良いよ。電車で帰る。」
『だーめ。こんな暗いのに1人で帰らすとか俺が心配。はい、車乗る。』
「はーい。」
結局、あたしは健お兄ちゃんに送ってもらって家に帰った。