Clever LoveStory
声を揃えてつぶやいた。
そして、声を合わせて笑った。
俺がみつけた貝と、みのりがみつけた貝は本当に同じだった。
ふたつを重なり合わせるとぴったりと重なった。
貝殻って対になっていたもの以外とはピッタリ重なり合わないって聞いたことがある。
俺とみのりの探した貝はぴったりだ。
種類が同じだけでなく、もとは1つの貝だったんだ。

「私たちが拾うこと、この貝は知ってたみたいだね。」
「うん。」
「なんだか・・・」
「運命みたいだね?」
「うん。私たちにも運命ってあるのかな?」
「あるよ。俺たちがであったのは偶然なんかじゃない。運命なんだよ。
 俺たちが出会うことは必然でしかないんだよ。
 でも!もし偶然だったとしても、俺が運命に変えてみせる。」

俺は言い切った。
太陽の光がみのりの瞳に反射して、きらきら光っていた。

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