Clever LoveStory

＊

もうすぐ夕方。
太陽が沈みかけて、俺もみのりも海も砂浜も、赤く染まった。
ちょっと元気が戻っていたみのりはいきなり言葉を止め、俺を見つめた。

「今日、とっても幸せだった。私、航貴くんにずっと会いたかった。
入院する前、友達にライブハウスに連れて行ってもらって、そこで初めて航貴くんに会った。すぐ入院しちゃったからライブは１回しか行けなかったけど。それからずっとずっと応援してた。CD聞いて、毎日励まされた。
もう、私死んでも後悔しない。」