Clever LoveStory
ポケットを探って手のひらに乗せる。
ピンクの貝殻にみのりの笑顔が浮かぶ。

み・・のり・・・?

・・・俺は
俺は何を思っていたんだろう。
本気で死のうと思っていた。
俺が逝くとみのりはきっと悲しんで、涙を流すに決まっている。

歌ってる俺を、好きになってくれたみのり。
みのりのためにも、生きて、歌っていかなきゃいけないんだ。
がんばるしかないんだ・・・

空から見ててくれよな、二人は一緒にいられなくてもこの貝と、みのりが持っていった貝がお互いの心を、気持ちを、強い絆にしてくれて俺たちを繋いでいてくれるから。

な、みのり・・・

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