Clever LoveStory
「私、数学得意だよ?教えようか?」
「・・・いい。」
「教えるよ~」
「いいって。」
「早く終わったら、早く帰れるよ?」
「うるさいな、あんたには関係ないから。」
「関係あるよ・・・前も言ったけど私、石黒くんのこと好きになっちゃったから、話しかけるし、皆ともなかよくしてもらいたいもん。」
「仲良くったって、どうもできないから。」
「力になりたいの!」
「力になるってお前には何もできねぇじゃん!」
「できるよ!!」

・・・!

松下の唇が触れる。

「好きなんだもん・・・」

そうつぶやき、松下は走って教室を出ていく。
廊下を走る音が聞こえなくなったら急に唇が熱くなる。

「・・・また言い逃げかよ。」

小さな俺の声は教室に消えていった。
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