星降る夜
図書館
柔らかな春の陽射しはだんだんと強くなり、チリチリと肌に突き刺さる。
あと数週間すれば、やっと梅雨が始まる季節になるというのにもうすでに夏服の制服姿がちらほらと見え始める。
あの日以来、特にハルと言葉を交わす事はなかった。
そもそも、ほとんど教室にいない彼に会う事もなかった。
先生とは、相変わらず必要事項を交わすだけだった。
教室に入ればやはり先生は先生であり、あの時、屋上で見た先生ではなかった。