星降る夜



「ほら、中野どっちがいい?」

カフェオレを先にハルに渡すと、先生は赤とオレンジのパックを差し出した。

「でも、」

「座れよ、真実子」

突然名前で呼ばれた私は声の主を見る。

とうの本人はさっさと紙パックにストローを刺して、カフェオレを味わっていた。

「え、なに、お前らいつの間にかそんな関係なの?」

「いや、違・・・」

「おい、将司。プリント」

私の否定の言葉を無視して、ハルは言う。
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