姫系☆プリンス
「おおーお前進学するのか!」
中村は私の書いた進路希望の紙を見て
ばかにしたように笑った。
「何ですか、そんなに珍しいですか。」
「いや、お前大学の事とか全然考えてないと思ったからてっきり就職っ……!」
中村が話し終わる前に思い切り頭を叩いた。
「お前っ…俺はこれでも先生…」
「黙れ。私だって大学行って水泳続けるんだから」
全く…人をなんにも考えてないみたいに
言いやがって。
「ほぉ。聖山大学か。あそこ水泳有名だもんな」
私ができることといったら水泳しかないし…
水泳が好きだから
大学でも続けたい。
「まあ、お前なら水泳で推薦で行けるだろ」
「…え?」
そんなあっさり…
「そりゃあ単位が取れてないとか成績が悪いとかでは行けないけど…お前はそうでもないし」
つまりこのままいけば
受かるってことかな?
そう思ったら自然と
口元が緩んだ。
「…よしっ部活行ってきまーす!」
推薦もらえるように
水泳頑張らないとっ
勇二に志望大学決まったって
言わなきゃな。