姫系☆プリンス
4*
「気持ち悪い」
久しぶりにちーちゃんの言葉がひどく胸に突き刺さった。
「気持ち悪い?え、きもいの?」
「あんた最近ニヤニヤしすぎ。1日で終わってくれるならまだいいけどこれが数日続くと流石に…ね」
「…ごめんなさい」
でもしょうがないじゃん!
あいつと毎日のように一緒に帰って…ほんとに嬉しいんだから。
「谷本ー」
「うあ…勇二じゃん。どうしたの?」
違うクラスなのにわざわざ来るなんて珍しいな。
普段部活でしか会わないし。
「うあって何だよ!…そうえばお前って進路結局どうなったの?」
「なんだ…進路か。私聖山行くことにした」
「……そっか」
「…ほら、あそこ水泳強いでしょ?……せっかく誘ってくれたのにごめん…」
「そんなん仕方ないし全然いいって!…でも少し寂しいかも」
「え?」
どういうこと…?
「なんでもない!じゃあまた後で。ちゃんと部活来いよ!」
部活さぼらずに行ってるし。
なんでもないって…
なんでもなくないだろ。