一生分の恋を君に−
最後の検査も終わって帰る準備をしていると東条先生が病室に入ってきた
「今日で退院だね新輝君」
「はい。結果とかっていつでるんですか?」
「明日にはでるから。で、優香ちゃんとはどうなんだい?」
ニタニタしながら俺の腕をツンツンしながら聞いてくる
絶対この人、人の恋愛ちゃかしてやがる
タチ悪い人だ
「別に進展なんてないっすよ」
「え?諦めちゃうのかい?」
びっくりした顔で言ってくる
イヤイヤ誰が誰を諦めるって!?
諦めねーし
「時間はまだまだありますから」
「……そうかい…若いね〜」
本格的にチャカしてくる先生に一瞬本気で殺意がわきそうだった
その時俺は気がつかなかったんだ
先生の目が全然笑ってなくて
悲しそうに歪んでいたことに−