一生分の恋を君に−

デート





「ねぇ新輝君…新輝君って不良だったんだね。見た目がちょっとそんな感じだとはおもったけど」

「そうか!?そうでもないだろ?」

「不良だよ。だってこの学校の人みんなそんな感じじゃんか」

目の前には俺の学校
手を引いて中に入ると優香がオドオドしながらも聞いてきた
もう放課後になって大分たつから学校に残ってるのは割と大人しい奴のはずなんだけど…

「私本当に入っていいの?」

「いいんだよ。つーかバレないしな。こっちだよ、キツかったらすぐいえよ」

1階から屋上までひたすら階段を登らないといけない
正直優香にはキツいだろうから、そう声をかけてやる

「大丈夫だもん!」

「あーはいはい。しゃべって無駄に体力使わない」

隣でギャァギャァ言っていた優香も登り初めて少しするとキツいのか大人しくなった
優香を注意深く見ながら俺も登る


最後の1段を登り終えて、目の前には屋上への扉

「優香…開けろよ」

「うん!」

優香の手がドアノブに伸びて捻る
扉を押し開くと優香はわぁっとその場に立ち尽くす

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