王子の甘いささやき…
俺は
そんな君が愛しくて





気付いたらまたキスしちゃってた






今度は昨日より
少し長めの甘いキスを







出来るだけ優しく
俺の想いが彼女に届くように……






唇を離して目を開けると桃菜が俺を睨んでいた
でもそんなの逆効果



「クスッ…可愛い~ね、その顔そそる」




桃菜は意味分かんないって顔してた



そしてその目はまるで俺から逃げるように泳いでいる






桃菜が俺から逃げようとしたから
つい腕を掴んでしまった






ただ、自分の気持ちに気付いてほしいだけなのにどうして逃げようとするんだょ




そんな気持ちを抑えこんで
俺は彼女にこう言った






「天野さん、昨日言ったよね?"君は今日から俺のものだ"って」



しかし、彼女はそれすらも覚えていない様子だった



はぁ……ここまでくると鈍感って罪だな…



でも俺はめげずに訴えた
お願いだ
せめて俺の真剣な気持ちにだけは気付いてほしい




そう願いながら







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