王子の甘いささやき…
「な、なに……?」
湊海に気付かれないように誤魔化す私の目は今絶対に泳いでいる…と思う
「怪しい…」
いかにも何か企んでんだろ?という目で私を見る彼
暫くして諦めたのか短いため息の後湊海はこう言った
「いいよ」
「へ?」
「華原と帰るんだろ?」
「あ、うん…」
「今日は許してやるよ」
珍しい事もあるんだなと思った
いつもなら絶対に一緒に帰ろうとするから
暫く私が黙っていると急に湊海呟いた