Milky Way
「シン、あのね。私、ショウゴと付き合うことになったよ!」
勤めて明るく言ったつもり。
見つめるシンは何も言わずに呆然としていた。
「……」
沈黙に耐えられない。
言いたくもない言葉が次から次へと溢れてくる。
「昨日の夜にね、付き合うことにしたんだよ。彼氏出来たのなんて久しぶり過ぎてなんか不思議な気分なんだよ。でもこれからだもんね。頑張ろうと思うよ。今まで長く付き合ったことなんてなかったから…」
(シン…お願い、何か言って。)
心の中で祈った。
するとシンが口を開く。
「琴は…ショウゴのことずっと好きだったの?」
その質問に胸が痛んだ。
「…うん。」
そう頷くことしか私の中に選択肢はない。
「そっか!良かったね!好きな人と付き合えて。私、応援してるよ。」
そう笑顔で言ったシン。
その刹那、私の瞳からは涙が零れ落ちた。