Milky Way
♪―♪

携帯電話が鳴る。


【着信 ショウゴ】


(あ…ショウゴだ…)


私はベッドに入ったまま携帯電話を耳に当てた。


「もしもし?」

『あ、琴?具合どう?』


ショウゴが心配そうに問うてくる。


「うん、大丈夫だよ。あとちょっとで学校行けると思う。」

『そっか、良かった。』

「…ありがとう。」


彼の気遣いが嬉しい。

自分がひとりじゃないことを急に教えてくれたみたいで安心した。

思考を巡らせている間はいつも孤独のような気がして…

この一週間、パパはもちろん仕事だし、私は一人ベッドに寝込んでいたから。

きっと私は寂しかった。

だからショウゴの声が私の涙を煽るの。


『琴、大丈夫?』

「え…何が?」


(体調は大丈夫って言ってるのに)


一呼吸置いてから彼は言葉を発した。

< 159 / 236 >

この作品をシェア

pagetop