Milky Way
「シンが遠いの…っ!っひっく、どうすれば…っ、会えるか分からないのに、気持ちだけが毎日毎日大きくなるのっ!…っ、どう、すればいいの…っ」


涙声の私は上手く言葉を伝えることが出来ない。

それでも電話越しの彼は頷きながら辛抱強く私の愚痴を聞いてくれていた。

話し終えた後、ショウゴは今まで閉ざしていた口を開く。


『あのな…琴はひとりじゃない。アンナも俺もいるじゃん!ひとりで頑張ってる訳じゃないんだぞ。』

「…ん」

『俺はすっげぇ琴を羽島先輩に会わせてやりてぇって思ってるよ。本当に…。』


少しだけ苦しそうに聞こえた彼の声。


『今話聞いて琴の想いのデカさ凄い伝わったし、苦しんでることもよく分かった。だから…頑張ろう!俺も協力するから琴も諦めんな!絶対会える!大丈夫だからテンション上げていこう!辛くなったら休憩すりゃあいいんだよ。大丈夫だって!』


私を慰める為にわざと明るい声で言う彼に私も動かされる。


なんだか素直に自分の中に入ってきた彼の言葉。

相手が色んな私を知っていてくれているショウゴだったからかな。


ひとりでやってたら辛いことも私はひとりじゃないから頑張れる。

私の為に動いてくれる人がいる限り私に孤独はない。


私の気持ちは私だけのものだから、『私がやらなくちゃ!』って自分に言い聞かせることだってあるけれど。


そういう時はきっと疲れてるだけだから休憩して元気になったらまた頑張ればいい。


こんな風に悩んだって私は見つかるまでずっと探し続ける。

もうそういう生き方しか選べない。


いくら時間や体力を犠牲にしたって【会いたい気持ち】だけは消えてなくなったりしないから。
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