Milky Way
ショウゴに慰められてその後、休憩しながらも小さな可能性を辿ってシンを見つけ出す為に行動している。

正直なことを言えば可能性が消されていく度に平常心ではいられなかった。

一回一回その度に傷ついていては身が持たないことも分かっている。

だから私のペースでゆっくりと。

そんな風にやっているよ。

だけどそんな可能性すら中々思い付かなかった。



シンの家庭事情が複雑なせいもあって近くに歳の近い親戚がいるわけでもなかったし、シンの交友関係も私はそれ程詳しいわけではない。

知っている範囲だったらもうすでに聞いた。


私はシンのことを知っているようで全然知らない。

こういう状況になって初めて気が付いた。

そんな事実に心が痛まないはずがないの。

こうなるって知っていたらもっと色んなことを聞いたのに。





そして私は卒業の日を迎えた。

ちょうど一年前はシンがこの学校から卒業していった。

そして私がシンに会えなくなった日。

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