Milky Way
公園に近付くにつれて人も少なくなっていく。

平日のこんな時間だからさっきまで頻繁に見かけた小学生が一人くらいは居てもおかしくはないのだが、海辺の公園は通学路から一本道を外れた場所にある。

だから私は一人海の香りと風を感じながら一歩ずつ歩みを進めていた。

今日は気持ちの良いくらいの青空なのに夏の暑さはそれ程でもない。

過ごしやすい気温。


(そろそろ公園だね。)


少し離れたところにあるその場所が見えると私は進む足を少し速める。


(ショウゴ、もう来てるかな?)


もう少しのその場所。

私はゴールデンウィーク以来3ヶ月ぶりの友人に会う為にやってきたの。

大学生活の話でもゆっくり聞いてあげようと思う。

サークルで忙しいみたいだったけれど、友達も好きな女の子も出来たって前に言っていたし、純粋に彼を応援したい。


私を支えてくれた大切な友人のひとりだから。

私の幸せを願ってくれて背中を押してくれた人だから、誰よりも幸せになってほしいよ。


そんな風に思う。


そして辿り着いた公園。

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