Milky Way
(っ!!)
驚きのあまり息をするのを忘れた。
私は今何を見ているのか分からなかった。
その一瞬の光景で、ここがどこなのかも私が何をしにここへ来たのかさえも全てが消し飛んでいく。
入り口からは少し離れているあのベンチに座る人影。
それは私を呼び出したショウゴでも他の誰でもなく…
私がずっと探していた紛れもない彼女。
誰よりも愛しくて堪らないシンの姿があった。
最後に会った時よりも少しだけ髪が伸びて大人っぽくなっている。
(どうして…っ)
ただ足が根に張ったようにその場から動けなくて…それでも涙だけが堰を切ったように頬を伝って地面に落ち続けるのを感じた。
その刹那、彼女は私の姿をその瞳で捕らえた。