Milky Way
「シン…、シン…っ」

「うん。」

「シン…」

「うん、そうだよ。」

何度も名前を呼ぶ。

白昼夢のような気がして、どこか遠かったけれど何度も何度も私に答えてくれる彼女の声を聞いていたらこれが嘘なんかじゃないって実感してくる。


「シン…っ!」

「うん、琴…ちゃんとあたしだよ。」


ちゃんとシンがそこに居てくれる。


「シン…っ、あのねっ!…あのね…」

「うん。」

「…会いたかったよぉ。」

「え…」

「シンにね、すご…いっ、会いたかったの…寂しかったよ…ぉ。」


私の言葉に涙を必死で堪えているかのように眉をひそめる彼女。


「琴…」


言わなくちゃ。

私が一番伝えたかった想い。

どうしてもどうしても伝えたいって思えた大切な想い。
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