Milky Way
―バシッ、ガンッ


私は近くにあった鉄の柱に頭を強くぶつけた。

鈍い痛みが頭と右わき腹に走る。

顔を歪めそのまま膝を着いた。


『すみません!大丈夫ですか!!』

男の人の声が聞こえる。

さっきの剣道部の男子。

どうやら彼がちょうど振り返る時に持っていた竹刀が私のわき腹に当たって、その勢いに負けて柱にそのまま頭をぶつけてしまったようだ。

なんていうタイミングの悪さ。


いや…彼は悪くない。

私がその時そこに居たから。


「大丈夫です。気にしないでくださいね?」


私はスカートを軽く払って痛みを隠し笑顔で彼に伝えた。

そんな私を見て彼らは安心したように道場へと戻って行った。
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