Milky Way
「琴っ!」

改札を出ると私に駆け寄ってくる愛しい人。

「シン!」

私も駆け足で彼女の元へ向かう。

ただ2週間だけなのに待ちきれなかったよ。

こんなに長い2週間は初めて。


「琴、迷わなかった?」

「うん!大丈夫だったよ♪」

「そっか、良かった。とりあえずお疲れ!」


シンが私の荷物をひとつ持ってくれる。

『男の人みたい』と心の中で思ってしまって、慌ててかき消した。


シンが私の耳元で囁く。


「琴、会いたかったよ。」


その言葉が聞きたくてここまで来た。

私は抱きつきたい衝動を抑えて「私も会いたかった」とだけ伝えたの。



歩いて10分程。

彼女の住んでいるというアパートへと辿り着いた。

1Kの6畳程の広さのフローリング。

恐らく新築なのだろう。

外観を見てそう思った。

シンの部屋の家具などはモノトーンで揃えている。

そしてこの部屋は彼女の匂いがした。

初めて来たのに落ち着く。


シンがキッチンに立って何か飲み物を入れてくれている。

その姿、綺麗だと思った。

また知らないシンを知って好きになる。

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