Milky Way
久しぶりに会って公園デート中。

桜も散ってしまった園内は緑の葉が青々と茂っている。

青空の下。

程よい気温で公園デート日和。

そのせいか公園には沢山の人で溢れていた。

カップル率も高い。



普段の私たち、外では絶対に繋がない手。

だけど恋しくなって掴んでみた。

他のカップル達が繋いでいたっていうこともあると思う。

もちろん男女のカップル。



「琴?」

シンが不思議そうに顔を向けた。


「え!?あ!ごめんね!」


パッと掴んだ手を離す。

(何やってるんだろ、私!こんな外で)

シンの顔も見れずに俯き加減で歩みを進めようとする。


「琴、はい!」


呼ばれて振り返ると目の前に差し出されるシンの手。


「…いい、の?皆見てるよ?」

恐る恐る聞いてみる。


「見てないよ。」

柔らかく言うシンの言葉に辺りを見回す。

言葉の通り、皆自分達の世界にいるみたい。

誰も見ていない。


私はそっと彼女の手に触れると力を込めて掴まれた。

指と指を絡めて繋いでくれて、頬が自然と緩むのを止められなかったの。
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