Milky Way
いつもコソコソと家の中だけの恋人生活。

もちろん心の中はいつだってシンでいっぱいだけど、本当はこんな風に外で堂々と手だって繋いでみたかった。

シンと一緒に歩いているだけで責められている気分になることだってあったから。

誰も責めている訳ではないのに、私自身が一番私を責めている。


捨てきれない偏見があった?

どうして過去形で言ったんだろう。

今でも十分にある。


捨てたい。

だけど誰にももう嫌われたくない。

心の根底にあったこの思いこそが私の邪魔をする。


同性愛は普通じゃないって誰かに言われた訳ではないはずなのに生まれてから勝手に身についてしまった思い込みがそうさせる。


それでもその気持ちに勝る想いがあるから、この恋をやめたいなんて思ったことなど1度もない。


こうして皆の前で手を繋いでもらえたら、フッと背徳感も消えていくの。


私を必要としてくれる手の温かさが大丈夫と教えてくれる気がするから。


矛盾してるよね。


それでもシンの優しさに触れて少しだけ泣きそうになった。
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