Milky Way
「でも自分責めることねぇよ?」

「え?」

「今気付けたなら次からしなきゃいいことだろ?琴が1番守りたいものが分かったならそれを貫けばいい。リスクの多い恋だから我慢しなきゃいけないこととか、時には捨てなきゃいけないことも出てくると思うけど…それでも羽島先輩と一緒にいることが何よりも大事ならそれをずっと貫けばいい。」

「…うんっ!」


大きく頷いた。

自分の中にすぅっと入ってくる言葉達。


「ほら、泣くなって!」


ショウゴの大きな手が私の頭を軽く2回叩いた。

「…うんっ」

袖で目を擦る。


「琴がちゃんと幸せになってくんねぇと…俺、引いた意味ねぇじゃん?」


ふざけたように笑う彼に思わず顔が緩んだ。

ショウゴが与えてくれた恋だもんね。

大切にするよ。


何度も救ってくれる彼。

私たちは恵まれている。

こんなにも近くに全てを理解して、それでも支えてくれる人がいるのだから。

シンと私のような境遇にいる人々の全てがこんな風な環境にいるとは限らない。

誰に何を言われても絶対大丈夫なんだよ。

分かってくれる人が分かってくれればそれでいい。



気持ち悪がられてもいいの。

それもその人の価値観。

私にそれを否定する権利なんてない。

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