Milky Way
―ブッ!ペチャ


唾液音が聞こえた方向を見ると今まで食べていたおかずに泡のようなもの。

隣にいる陸斗が私の分の料理に唾を吹きかけたことがすぐに分かった。

あの女は見て見ぬふり。



10歳離れた私と半分だけ血の繋がった弟。

小学生のまだ幼い弟。



決して仲良くなどない。

仲が良い悪いとかではなく、親しくないのだから。

その弟が唾を吐いた。


育てられた親がそこにいるから。

なんだか妙にしっくりきた。


悔しさは無い。

諦めはある。


私はその唾の掛かった料理をそのまま食べきり部屋へと戻った。

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