Milky Way

「琴、テストどうだったー?」

帰り道にシンが私に聞いてくる。


「えっと、古典と物理が死んだ…もうかなりヤバイよーっ」

「あはは」

私の慌てっぷりに笑うシン。


「シンは?」

「うーん、まあまあ…かな。」

「嘘つき…」


ぼそっと呟く。

シンが成績の良いことは知ってる。

前に学校のエントランスホールに模試の順位が載ってたから。

かなりの上位だった。


(運動神経も良くて、スタイル抜群ですっごい美人で、性格も良くて…挙句の果て頭の良いなんてずる過ぎるーっ!!!)

心の中で大声で叫ぶ。

(神様は意地悪だ…)

そう嘆くしかないくらい。



「とりあえずお疲れ、だね!」

「う…うん、そうだね。」


私たちはちょっと寄り道して海沿いを歩いている。

テストも終わって気分も爽快だし海の音まで清々しく聞こえた。

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