Milky Way
『でね、その織姫様のことをお星さまの名前で琴座って言うの』

「え!?」

子供ながらに嬉しい衝撃だった。

『正確にはちょっと違うんだけどね。でも琴の名前の意味はそこから来てるのよ。』

「じゃあ、じゃあことはお姫さま?」

『そうね。お姫様だね!』

「わーい、やったー♪」

飛び跳ねて喜んだ。


「ねえ、ママ?じゃあことにも彦星さまみたいな王子様が迎えに来てくれるかな?」

『うん、きっと来るわ。』

「本当に?」

『ただね、このお話には続きがあってね。』

「うん」


ママの表情が少しだけ真剣になった気がしたの。

だから私は無意識に体を強張らせた。
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