Milky Way
「あーもうっ!」

思わず大きな声を出していた。

目の前のシンがビクっと体を震わせる。

「あ…ごめん。ちょっとトイレ行ってくるね!」

「う、うん。分かった。」

そのまま席を立つ。


(私…何なんだろう。そんなことどうでもいいじゃんか。意味なんてなくたってシンはそういうことするのかもしれないし。友達なんだからそれ以上にもそれ以下にも別にならないし。てか私ノーマルだし。はぁ…戻ろう。)


図書館へと戻る途中にショウゴに会った。


「ショウゴ?」

「おう!琴何してんの?」

(相変わらず元気だなー)


部活の休憩中らしい。
顔から汗が滴り落ちていた。

「図書館でテスト勉強…」

「は?テストまだじゃね?」

「2週間後にあるじゃん。」

「まだまだじゃん!俺は当分やらねー」

うんざりだという風に言うショウゴ。

「あっそ。」

「ところでさ、来週試合なんだけど見に来ない?」

瞳をキラキラさせながら尋ねてくる。

「えーやだ。応援はしてるからさ♪ショウゴ、頑張ってよね!」

調子の良い私。

「なーんだ、来てくんねぇのか。」

ショウゴは少し残念そうだった。

「ま、そのうち行くかも?じゃあ、まったねー」

「なんで半疑問系?はいよ、またなー」

私たちは笑いながら別れた。


(へー、ショウゴ来週試合なんだね。ま、どうでも良いか♪)


そのまま図書館へと戻るとシンは相変わらず勉強中。

私はテスト勉強を中断し読書に励んだ。
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