Milky Way
「で、どうした?こんな夜に。」

「え…あ、うん。」

私は答えを濁す。
迷いがまだあった。

「何か相談事?」

心配そうに私を覗き込むショウゴに「ううん」と首を横に振る。

「じゃあ何?」

優しく問うショウゴに罪悪感があったけれど、もう言うしかない。




「あのね、ショウゴ…あたしと付き合って。」



声が震えていたかもしれない。

私の言葉に目を見開く彼。

「……。」

無言の彼の返事を俯きながら黙って待つ。

そしてしばらく経ってから聞こえてきたショウゴの答え。


「…うん、付き合おう。」


顔を上げ、彼を見つめるととても優しい目をしていた。


「…ショウゴ、ありがとう。」


そして近付くショウゴの顔。

そのまま私達はキスをした。

重なる2つの唇。


私の頭を過ぎるシンの顔。

(この人はシンじゃない。)

苦しくて息をすることも忘れた。


キスの後抱きしめられた腕はとても力強いものだった。

女性の腕とは比にならないくらい。


私は『この腕の中で幸せになろう』と、そう決めた。
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