視線の権利
そんなミサコさんとは対称的に
オーナーはにこやかに
「ごくろうさま」
とミサコさんに声をかけた。
ミサコさんはオーナーの次に常に忙しい。
彼女の希望もあったらしいけど、
20代を中心とした、女の子に超人気のファッション、グッズ通販のカタログ制作に関わっている。
ミサコさんが
「じゃ、戻るから」
と叩きつけるように言ってルームを出る背中にオーナーが声をかけた。
「来週の『流行最前線!働くオンナ』の取材はミサコが受けてくれる?」
ミサコさんは
振り返って
ニッコリ笑顔で去った。
ミサコさんはオーナーより少し年上に見えるけど、若くて社内イチ綺麗なオーナーが32歳とかいう噂を訊いたから……。
わかんない。
女性同士とはいえ詮索は失礼よね。
私はため息。
もうすぐ24になるなんて
なんかピーク越した感じ
同い年のアキノやオーナーやミサコさんと
私は違うもん。
キレイじゃないし。
「ちょっとケイナ、手伝いなさいよ」
「あ」
テーブルの上には段ボールから春夏のサンプル衣料が次々と出され
ワンピースはハンガーラックに
トップスとボトムが別のテーブルに広げられている
「あの、私、ポスター……」
「たまには自分で仕事するように主任に言ってあるよ。今はオーナーからの仕事!」
アキノぉ、大丈夫?
主任は社員だよお!
オーナーはにこやかに
「ごくろうさま」
とミサコさんに声をかけた。
ミサコさんはオーナーの次に常に忙しい。
彼女の希望もあったらしいけど、
20代を中心とした、女の子に超人気のファッション、グッズ通販のカタログ制作に関わっている。
ミサコさんが
「じゃ、戻るから」
と叩きつけるように言ってルームを出る背中にオーナーが声をかけた。
「来週の『流行最前線!働くオンナ』の取材はミサコが受けてくれる?」
ミサコさんは
振り返って
ニッコリ笑顔で去った。
ミサコさんはオーナーより少し年上に見えるけど、若くて社内イチ綺麗なオーナーが32歳とかいう噂を訊いたから……。
わかんない。
女性同士とはいえ詮索は失礼よね。
私はため息。
もうすぐ24になるなんて
なんかピーク越した感じ
同い年のアキノやオーナーやミサコさんと
私は違うもん。
キレイじゃないし。
「ちょっとケイナ、手伝いなさいよ」
「あ」
テーブルの上には段ボールから春夏のサンプル衣料が次々と出され
ワンピースはハンガーラックに
トップスとボトムが別のテーブルに広げられている
「あの、私、ポスター……」
「たまには自分で仕事するように主任に言ってあるよ。今はオーナーからの仕事!」
アキノぉ、大丈夫?
主任は社員だよお!