[妖短]空の境界線を越えて
始まりは高校に入って直ぐの体育の時間、
基礎体力測定で、校舎内の林の周囲をぐるぐると3kmほど走った時のこと。
私は普通に走っていたのだが、
気が付くと女子の中では一番先頭を走っていた。
ゴールして一息つき弾んだ息を整えていたら、
体育の先生がキラキラした目でやってきて、
「すごいな!神山。お前中学で陸上やってたのか」
嬉しそうにそう言った。
「いえ、…やってませんけど?」
「そうか。まぁ、走るのは得意なんだろ?」
「いいえ?」
要領を得ない私に、
「そ、そうなのか?
でもな、お前このタイム…」
先生はそう言いながら振りかえった。
ゴール付近には、マラソンの中継で見るような大きなストップウォッチが目まぐるしく経過時間を表示している。
基礎体力測定で、校舎内の林の周囲をぐるぐると3kmほど走った時のこと。
私は普通に走っていたのだが、
気が付くと女子の中では一番先頭を走っていた。
ゴールして一息つき弾んだ息を整えていたら、
体育の先生がキラキラした目でやってきて、
「すごいな!神山。お前中学で陸上やってたのか」
嬉しそうにそう言った。
「いえ、…やってませんけど?」
「そうか。まぁ、走るのは得意なんだろ?」
「いいえ?」
要領を得ない私に、
「そ、そうなのか?
でもな、お前このタイム…」
先生はそう言いながら振りかえった。
ゴール付近には、マラソンの中継で見るような大きなストップウォッチが目まぐるしく経過時間を表示している。