[妖短]空の境界線を越えて
7.見越せ
帰りは門まで五十嵐が送ってくれた。
「神山さん大丈夫?」
「うん。ごめんね五十嵐。
お邪魔したうえに大泣きしちゃって」
私がそう言うと、
「その顔なら大丈夫そうだね」
門に手をかけたまま五十嵐が微笑む。
しばらく他愛もない話をした後、また学校で。と言って門を閉めた。
日が長い時期だからまだ昼間だけれど、
寮の門限もあるし早く帰ろう。
そして、また夢を見たら今度はやっつけてやろう。
具体的な話は聞けなかったけど、大丈夫。
五十嵐によれば『どれも気迫で追い払う話』なんだって。
いける!うん!
根拠のない自信はある。
あれ?
ふと、立ち止まる。
「セミ…鳴いてないなぁ。」
「神山さん大丈夫?」
「うん。ごめんね五十嵐。
お邪魔したうえに大泣きしちゃって」
私がそう言うと、
「その顔なら大丈夫そうだね」
門に手をかけたまま五十嵐が微笑む。
しばらく他愛もない話をした後、また学校で。と言って門を閉めた。
日が長い時期だからまだ昼間だけれど、
寮の門限もあるし早く帰ろう。
そして、また夢を見たら今度はやっつけてやろう。
具体的な話は聞けなかったけど、大丈夫。
五十嵐によれば『どれも気迫で追い払う話』なんだって。
いける!うん!
根拠のない自信はある。
あれ?
ふと、立ち止まる。
「セミ…鳴いてないなぁ。」