あめとてるてる坊主
「そうなんだ。あの子は、最近よく来てくれてて、言われるまで花火で会った子だって気づかなかったんだけどね」


 目が悪くてさ、と恥ずかしそうに笑う。


「それで、今日は?」


 笑顔を優しいものに変えた松永さんに、私は自分の目的を告げた。

 松永さんは、この花屋が実家で休みの日は手伝いをしているらしい。

 里美ちゃんも時々手伝いに来ているらしい。

 全然知らなかった、そんなこと。
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