あめとてるてる坊主
私は、願おうと思う。
梅雨だし、そんな必要ないのかもしれないけれど。
一日でも多く、君が右隣にいるように『てるてる坊主』ではなく、『ふれふれ坊主』に願いを込める。
――ふれふれ坊主、ふれ坊主、あーした雨にしておくれ――
小さくこぼした懐かしい歌。
晴れる日を望んでいたあの頃。
今は少しでも多くの雨の日を望む自分に、少し笑った。
そして、今朝は憎らしいと思ってしまったそのてるてる坊主を、なんだか急に、いとおしく思った。
(1)どきどき(完)
梅雨だし、そんな必要ないのかもしれないけれど。
一日でも多く、君が右隣にいるように『てるてる坊主』ではなく、『ふれふれ坊主』に願いを込める。
――ふれふれ坊主、ふれ坊主、あーした雨にしておくれ――
小さくこぼした懐かしい歌。
晴れる日を望んでいたあの頃。
今は少しでも多くの雨の日を望む自分に、少し笑った。
そして、今朝は憎らしいと思ってしまったそのてるてる坊主を、なんだか急に、いとおしく思った。
(1)どきどき(完)