あめとてるてる坊主
「違う!違うよ、里ちゃん!里ちゃんが謝ることじゃないっ!
私が、私がっ、謝らなきゃいけないのに!!」


 眉間にしわを寄せて、言う沙世ちゃんの目にも涙がたまる。


「ごめんなさい、里ちゃん」


 里美ちゃんが小さく笑う。

 そして、沙世ちゃんは言葉をつづけた。


「……松永さん、本当いい人、素敵な人だよ。
だから、里ちゃんじゃないとお似合いじゃないよ……だから、全然悲しくない!」


「……うそつき」


 里美ちゃんの言葉に、沙世ちゃんは困ったように笑った。
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