あめとてるてる坊主
 私の心がギュッと掴まれた。

 二人の顔がゆがんだ。


「晴子、ごめんね……嫌な思いさせた?」

「ご、ごめんね、晴ちゃん……。晴ちゃんには、言い辛くて……絶対、悩むだろうって思って」


 二人が、涙を浮かべる私に気づかいの目を向ける。

 私は首を振る。



「違うの。私……ずっと一人で、誤解してた。自分のことばっかで、二人のこと考えてなかった。
二人はお互いのこと思いあってたのに!私、自己中で……っ」
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