あめとてるてる坊主
 里美ちゃん宛にメールを打つ。

 気持ちが悪いと。嘘じゃないから。

 送信ボタンを押すのに、なぜかドキドキした。


「君島さん!」


 その声に、私の気持ちは一気にわき上がった。

 私は本当に最悪だ。

 彼が息を切らしながら、私のもとにやってきた。


「よかった……!すぐに見つかって。二人とも心配してる」


 何で天野君が来たの?と私は聞けなかった。

 彼の言葉に、罪悪感で息が詰まったからだ。
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