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縋り付きたい思い


『ごめんね、新年早々』


「大丈夫!正月だからって得にする事なかったし」


『年下君は?』


「今実家なんだよね」


『そっか・・・』


「うん」





お互いに先の見えない未来に不安になる





早紀の彼には別れる気のない奥さんがいて

私には将来を見据えていない年下の彼がいて



このまま一緒に居ても未来が見えない




『ありがとね、話聞いてくれて』


ちょっとスッキリしたと言いながら


『今度バーゲン行こうね!』




電話を掛けてきた時の興奮は納まったのか

楽しみだねと言って電話を切った
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