本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
メモに何て書いていたか？




｢スナック 愛に恋に愛に行け｣



汚い文字は間違い無く鯛さんの物でした。



後日談ですが。



鯛さんはタクシーを止めて｢泣きながらウロウロして迷子になってる女に渡して｣と言ってタクシー運転手の柴田さんに頼んだんだって。



鯛さんは何時もぶっきらぼうですがね。



目は大きくてキラキラしとって優しいんです。



花子は初対面の人を見る時一番始めに目を見るんですよ。



小さい頃｢何になりたい？｣って当たり前に大人が聞いて来る質問に当たり前の様に答えていたのはね。






｢お店やさぁんにぃなりぃたぁい｣



でした。


花子は人と接する仕事をその時からしたかったんかもしれませんよ。



目は心の扉です。


その人の心は画用紙に人の顔を書いた時に目に現れたりもするんですよね。



ある携帯ゲームのサイトにあるアバターを見ると良くわかるみたいですね。



鯛さんの目は澄んでいますよ。



< 126 / 185 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop