本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
元カノ御来店
まっさんが「手を繋ご」と言った時、花子は躊躇いながらまっさんの指を見たんです。



まっさんにうながされたメタボな指にそっと花子の右手が伸びた時に・・



まっさんは素早く花子の親指を掴みました。



そんな他愛な事が花子の気持ちを更に硬くなものにしたんですよ。



まっさんよ。


解っていますか?


花子は。


寂しいんです。




優しくしないで下さい。





今以上に優しくされたくなりますからっ。



花子は見た目と口はガサツですがね。


愛されたいんだよ。



まっさんと触れた親指が花子を悲しい気持ちにさせたのに気付いてよね。



とか何とか言っちゃってますが。



少し女の子になってしまったりしたのだけれど。

翌翌日には、まっさんの何にも無かったかの様な態度に凹んでしまっていましたよ。









「接客サービスの小池さん。事務所までお願いします」



はぁぁ。



今度は何やのん?



まっさん


花子はアンタの顔を今は見たくないねんから呼ぶなよなっ


花子は深くため息をついてからレジ休止中の立て札を立てまっさんの呼ぶ事務所まで行きましたよ。



そうなんです花子の靴音は本日元気がありませんよ。



ズルズルです。



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