本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
「ここにあるケーキ全部下さい」


漫才師風な声に振り向いた花子。


「ありがとうございます。少々お待ち下さいなっ」


ケーキを箱に詰めながら花子は泣きそうになってますよ。


まっさん。どうしてそんなに優しいの?




ケーキ完売の花道はまっさんの優しさで幕を閉じましたぁ。


花子は何だか寂しくなりましたよ。


まっさん花子はお話ししなければならない事があります。


イベントも無事にクリアした花子はタイムカードを押す為に事務所へ行きました。


まっさんは何やら事務机の上でコソコソしている?


「あっ。小池さん。今日もありがとうございます。完売しましたね」


「ありがとうございますは最後のケーキをお買い上げ頂いたお客様にですよぉ」


花子また涙目です。



「んと。はいっ」


まっさんはさっき買ったケーキの箱を花子に渡しました。


「何で?」


「ご褒美です」


まっさぁん!

泣いちゃうぞ。


嬉しくてっ。



こんな空気の時に、あの話しはしたくないなぁ。


花子は明日話ししようと決めましたよ。



こんな時に胸の奥が言います。





まっさんアナタが好きなんですっ





って。



でもヤッパリ言葉にしては言えませんでした。



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