本屋の花子〜恋をしたら読む本〜

結局その日は仕事中に、まっさんのあの時の静かな微笑みが脳裏を何度もかすめ何度も右手で目の上を払うように手をバタバタさせると言う無意味な行動をとっていましたよ。



胸がサワサワと鳴ります。


変な気分だよこれはぁ。


花子はダーリンがいるやんか？


1人溜め息を溢してしまいましたよ。



あかん！



ハァ？



｢小池さん。どうしたんですか？さっきからおんなじ棚ばかり整理してますよ｣



｢えっ？久美子ちゃん何か言った？なぁに？｣



｢小池さん。さっきから何度も声かけてるんですよ。溜め息ばっかり！あっもしかしてぇ｣



そこまで言った久美子ちゃんは笑窪が可愛い悪戯笑顔になりましたよ。


まさに流行りの『小悪魔』です。



なりたいなぁ『小悪魔』に。



｢久美子ちゃん。今日から花子は『小悪魔』になるよ｣


花子は真剣ですよ。



何故笑う久美子ちゃん？