本屋の花子〜恋をしたら読む本〜
誕生日
花子すっかり忘れていましたよ
今日6月22日は花子の29回目の誕生日。
しかし朝から誰からのアクションも無く1日が終わろうとしています。
つまんないなぁ
左手に着けている水晶のブレスだけが優しく慰めるかの様にキラリと光ますよ。
「まっいいや」
花子は本屋の仕事に向かうべくSマートの社員通路を何時もの様に通り過ぎ社員駐車場へ向かいました。
愛車ジョセフィーヌは変わらず花子を今か今かと退屈そうに待っててくれてます。
ジョセフィーヌって小悪魔な感じですのよ。
何て思いながら運転席に乗り込みエンジンをブロロ〜とかけました
ん?
何や?
運転席側の窓のワイパーに挟んでいる白い紙は?
花子はジョセフィーヌから降りてそれを手に取りました。
「果たし状」
メモ書きの初めの文字はそんなオドロオドロしい始まりでした。
アホか?
差出人は「店長 松本」
何とまぁ丸い可愛らしい字なんやろ。
って何時も思うんよな。
{小池さんへ。本日、接客サービスの由加ちゃんの誕生会を極秘開催!出来れば2次回出席して下さい。何時ものカラオケボックスぴんぽんぴんで待ってます}
なぁんだぁ
花子の誕生日は忘れて由加ちゃんかぁ。
まぁいいか楽しければそれで。
でも1人で過ごすよりましだから喜んでぇ行きますよ
由加ちゃんの誕生日プレゼントを用意して無い花子。
仕方ないから本屋の仕事中にアレコレと店内を歩き回り。
探しましたよ。
最近の流行りは占いコーナーにある【魔法の傘】
占いたい事を心で念じパッとと開けたページに答えが書いてあると言うハードカバーな一冊を手に取りましたよ。