愛は要らない【番外編】
結子の呆れたような言葉に、遥は首を傾げる
「さて、仕事をしましょう」
結子は気分を入れ替えて、仕事へと取りかかった
綾野は、会社を出てすぐに、結子に言われたカフェの前に来ていた
派手さはないが、落ち着いた雰囲気の外観は、嫌いじゃない
「あ、アルバイト募集・・・」
外に貼ってある紙を、綾野はじっと見つめる
「いらっしゃい。アルバイト、したいの?」
「えっと・・・」
「この店の店長の、小田切、と言います」