愛は要らない【番外編】
なんというか、紳士だ、と綾野は思う
「アルバイト?」
「あ、はい。1ヶ月とかでも、大丈夫ですか?」
「1ヶ月?大丈夫だよ。じゃ、中に入って」
コーヒーの香りがする店内は、昼終わりのせいなのか、客の姿はない
「1ヶ月って、何か理由が?」
「買いたいものがあって・・・」
カウンターに座って、小田切がコーヒーを出してくれた
(美味しい・・・)
「名前を聞いてなかったね。改めて、小田切 清司です」