愛は要らない【番外編】
「よろしくお願いします」
軽く頭を下げて、綾野は自己紹介を終えた
カフェの裏側で皿洗いをしながら、綾野は久しぶりに外に出たなぁ、と思う
いつも家にいて、出かけるのは遥の母・舞子と買い物に行くときくらい
1人で外にいるのは、なんだか新鮮な気持ちになる
「綾野って呼んでもいい?」
「は?別にいいですけど・・・」
厨房で、いきなり隆平に話しかけられた綾野
「同い年だよな?大学生?」