愛は要らない【番外編】
遥の顔を見据えて、綾野はシートに座り直す
「遥、私は貴方を面倒に思うことはあっても、嫌いになることはありませんから」
「・・・本当に?」
「面倒に思うことはありますけど」
現に、今もそうだ
「・・・今更だけど、自分の行動が恥ずかしく思えて来たよ」
「でしょうね」
顔を背ける遥に、綾野は呆れながら言葉を返す
「1つ、聞いてもいいかな?」
「なんですか?」
「なんで突然、働きたいって言い出した?」